なんでもないや

昨夜のことが頭の中で少しぐるぐる回っている。勢いはないものの、それはちょっとした呪いの残骸のようなもの。苦しい。

祖母がぽつりと言い放った、強烈な負の言葉。

「もうしんどいわ、もう死にたいわ」

たったそれだけなのに。苦しくなる。しんどくなる。つらくなる。悲しくなる。ねえ、何でそれをわたしに言うの? と言い返したくなった。でも、言い返せなかった。

構ってほしかったり、心配してほしかったりするのだろう。でも、言っていいこと・悪いことの分別はつけなくちゃね。そんなに身勝手に生きないで。

泣きたくなるくらい、泣きだしそうになるくらい、祖母の「死にたい」という真っ暗な気持ちはわたしにグサグサと突き刺さってしまった。ガラスの破片のように。

死ぬことがどれだけつらくて苦しいことか、わたしは知っている。生きることがどれだけつらくて苦しいことか、わたしは知っている。

でも、笑顔でいられる時間は少しはあったでしょう?

逃げてもいいから、迂回してもいいから、その時間を守ればいいじゃない。自分を守ればいいじゃない。自分にやさしくしても罰はあたらないから。


BGM:なんでもないや(movie ver.) / RADWIMPS